「親近感がわくに決まってるよ。
だってさ、私と明日翔くんは
同じ子が大好きなんだからね」
「……同じ子って?」
「相変わらず鈍いんだから、花湖は」
「?」
「私と明日翔くんは
花湖が大好きで大好きで
たまらないってことです!!」
真っ白な歯を光らせ
ショートの髪を揺らしながら
爽やかに微笑んだ沙織ちゃん。
大好きって言われちゃった。
頬が勝手に緩んじゃう。
沙織ちゃんが側にいてくれて
私は幸せ者だよぉ。
大波のようにこみあげてきた嬉しさ。
涙がじわじわと製造されてしまうのは
もう諦めよう。
沙織ちゃん、本当に大好きだよ!!
明日翔くんが
私を好きかどうかについては
いまだに「本当なのかな?」って
信じられないけど……
「もう花湖ったら、涙出がてるじゃん」
「沙織ちゃんが
グッとくることを言うからでしょ」
「泣くツボ、おかしすぎだからね」
「そんなことないもん」
「あっ、講堂が暗くなった。
ヴァンピのライブが始まるね」
「う……うん」



