明日翔くんの求愛行動は間違っている



「もう、花湖。
 キョロキョロ顔を動かさないの。
 うまく縛れないじゃん」



「ごっ……ごめん!
 ちゃんと前を向いてるようにする」


「こっちこそごめん。
 怒ってるわけじゃないよ。

 オロオロする可愛い花湖が見たくて
 ちょっと意地悪っぽいことを
 言っちゃっただけ。

 花湖の左右の横髪を
 ハート型にゆる編みできたし。

 この2本を、後ろで縛ってっと。

 完成! 

 ハートいっぱい
 ハーフダウンヘア!」



 あれ? 

 沙織ちゃんが結ってくれた

 この髪型って……


「明日翔くんが転校してきた日に
 沙織ちゃんがアレンジしてくれた……」



「花湖、まだ動かないでよ!」



「なんで? 完成したんだよね?」



「お姫様になるには
 ヘアアイテムが必須でしょ?

 この黄色いネクタイを
 ヘアバンドみたいに花湖の頭にまいて……

 そう、こんな感じ!

 花湖、こっち見て。

 子リスみたいに真ん丸な目を
 私に向けて。

 そうそう。

 きゃぁぁぁ~~!!

 花湖、可愛すぎる!!

 ヴァンピライブ参戦ヘア
 明日翔推しバ―ション。

 でっきあがり~!!」