明日翔くんの求愛行動は間違っている



「1日に2度も髪をアレンジしてもらうの
 初めてだぁ~。

 今度はどんな髪型にしてくれるの?」



「花湖をお姫様に変身させてあげる。
 だから椅子に座って」



「?」



「花湖の王子様からのリクエストに
 私が答えてあげちゃうんだから」



 やる気満々で腕まくりをしている

 沙織ちゃんだけど……



 えっ? ええっ? 

 私の王子様って?


 私は眉をひそめ、首を傾げちゃった。




「ねぇ、花湖。
 あいつは髪を下ろしてる女の子が
 好きだって、知ってた?」



「あいつって誰のこと?」



「ウザいくらい髪が長いんだから
 縛っとけとか冷たいこと言ってたくせに。

 可愛い髪型をした花湖を
 他の男子に見せたくなくて
 怒鳴っちゃったなんてね。

 顔を真っ赤に染めながら
 本音を吐かれたら

 もう私は
 彼を応援するしかないじゃんね?」



「えっ? えっ? それって……」