明日翔くんの求愛行動は間違っている




「アハハ~。
 ブレーキかけるのが遅くなっちゃって」



 豪快に笑い、私に絡めた腕を離した

 沙織ちゃんは……グルっ!!


 スキップで私の前に回り込んだ。



 今度は私の両手を握りながら

 上下に揺らしている。



「昼休みに体育館から戻ったら
 教室に花湖がいなくてさ。

 保健室にいるって先生が言ってたから
 大丈夫かな?って
 すっごく気になってたんだよ」



「心配かけてごめんね」



「……って。

 今、成瀬くんと大事な話してた?
 私、割り込んじゃった? 
 成瀬くん、ごめんごめん」



「なな…夏目さん
 手を合わせて僕に謝らなくてもいいよ。

 僕は……別に……

 雛形さんに言っても言わなくても
 どっちでもいいような話を
 してただけだし……」



「そうなの?
 そっか、そっか。それは良かった。

 じゃあ遠慮なく
 花湖を独占させてもらうね。

 私ね、花湖に話したいことがあるんだ」



「私に話したいこと?
 なに? 沙織ちゃん」



 クリスマスプレゼントを待つ

 子供みたいに

 ニンマリ笑顔なんかうかべちゃって。