明日翔くんの求愛行動は間違っている



「もうお腹はいたくない?」



 あっ、そのことかぁ。


 本当は、お腹なんて痛くなかったけど……

 成瀬くんに心配かけていたんだね。

 申し訳なかったなぁ。



 私は成瀬くんに安心して欲しくて


「もう大丈夫だよ」


 二本の三つ編みを揺らしながら

 微笑んでみた。



「良かったぁ~」と

 目じりを下げた成瀬くん。



 優しさの塊みたいな人だなぁ。


 彼に対する尊敬ポイントが

 グイ~ンと跳ね上がる。




「も…もし……もしもね……」

 あれ?

 成瀬くん、いきなりどうしたんだろう?



 肩をすくめて

 しどろもどろになっちゃって。



「もし、雛形さんが…
 良かったらなんだけどね……」



「うん」



「僕が…

 雛形さんの…いいっ家まで……

 送っ……」