「さっきこの部屋で
花湖さんが言っていたでしょ?
誰かから、嫌がらせを受けているって」
「確かに……言ってた……」
「毎朝、花湖さんの机の上に
菊の花を飾っているのも
あなたなのでしょ? 明日翔」
菊の花?
「そ……そうだよ、俺だよ。
置いちゃ悪い?」
「なんで花なんかを?」
だってさ……
「あいつが8年前に言ってたんだ。
菊の花が好きだって。
だから、こっそり飾ったら……
あいつの笑顔が
見れるかと思って……」
俺が転校してきたせいなのか?
親友に振りまく花湖の笑顔でさえ
ここ数日、陰ってるような気がしてた。
だから……
好きな花を愛でて
ちょっとでも
花湖に笑顔になってもらいたかったんだ。



