「もう一個、総魔のアドバイス通りに
恋のおまじないをしといた」
「おまじない……とは……?」
「ご利益ばっちりだって
総魔が太鼓判押してたやつ」
「例えば……
花湖さんの消しゴムを盗んで
明日翔の名前を書いたとかですか?」
「違うよ。
さすがに俺は、泥棒なんてしないし」
「教科書を破るのも
泥棒みたいなものですよ」
「だからこれは、花湖のハートが
俺沼に浸かり溺れるための
作戦なんだってば!」
「それで……
明日翔がやったおまじないって?」
真実を知るのが怖い。
そんな顔で、肩を震わせているノエル。
心配なんてしなくていいのに。
とりあえず、安心させてあげるか。
そう思い、俺は満面の笑顔で
声をスキップさせた。



