明日翔くんの求愛行動は間違っている




 俺はソファに座ったまま

 ノエルとは反対の床に視線を逃がした。



 二人の間に流れる沈黙。



 気まずくて、顔なんて上げられない。


 穴が開きそうなほど

 床の一点だけを見つめてしまう。



「ねぇ、明日翔?」



 まるで癒しのオルゴール。

 そんな優しい声で俺の名前を呼んだノエル。



 その声に警戒心が溶けた俺は

 斜め前のソファに座るノエルに

 視線を向けた。



「理由を教えてください」



「えっ?」



「あなたはなぜ
 8年間も一途に想い続ける花湖さんに

 他に特別な女性がいる発言なんて
 してしまったのですか?」



 それは……