放課後。
沙織と帰ろうと筆記用具を仕舞ってカバンを手に取ると、誰かに腕を引かれた。
何事かと振り返ってみればそこにいたのは大鴉くんだった。
え、急になに?
「ちょっと着いて来て」
そう言った大鴉くんは私の返事を待たずに腕を掴んでずんずん進んでいく。
「え、ちょっと!?」
よく分からないまま連れていかれる私を沙織は驚いた様子で見ていた。
「ごめん、沙織。先帰ってて」
「わかった」
それだけ告げて私は大人しく大鴉くんに着いていく。
昨日といい今日といい、本当になんなんだろう。
それらしいきっかけなんて何もなかったはずなのになんでこんなことになってるの?
大鴉くんは階段を上り、とある扉の前で立ち止まる。
そこは屋上へと繋がる扉だった。
大鴉くんはその扉に手をかける。
「大鴉くん、屋上は立ち入り禁止だって……」
「知ってる」
「ならなんで」
大鴉くんは躊躇なく扉を開けて屋上へと出る。
そのまま腕を引かれて私も屋上へと足を踏み入れた。
「鍵がかかってるはずじゃ……?」
大鴉くんは何も答えない。
入ってきた私達を歓迎するように風がふわっと吹いた。
沙織と帰ろうと筆記用具を仕舞ってカバンを手に取ると、誰かに腕を引かれた。
何事かと振り返ってみればそこにいたのは大鴉くんだった。
え、急になに?
「ちょっと着いて来て」
そう言った大鴉くんは私の返事を待たずに腕を掴んでずんずん進んでいく。
「え、ちょっと!?」
よく分からないまま連れていかれる私を沙織は驚いた様子で見ていた。
「ごめん、沙織。先帰ってて」
「わかった」
それだけ告げて私は大人しく大鴉くんに着いていく。
昨日といい今日といい、本当になんなんだろう。
それらしいきっかけなんて何もなかったはずなのになんでこんなことになってるの?
大鴉くんは階段を上り、とある扉の前で立ち止まる。
そこは屋上へと繋がる扉だった。
大鴉くんはその扉に手をかける。
「大鴉くん、屋上は立ち入り禁止だって……」
「知ってる」
「ならなんで」
大鴉くんは躊躇なく扉を開けて屋上へと出る。
そのまま腕を引かれて私も屋上へと足を踏み入れた。
「鍵がかかってるはずじゃ……?」
大鴉くんは何も答えない。
入ってきた私達を歓迎するように風がふわっと吹いた。