Restart〜二度目の恋もきみと

「こんなこと言うと女々しくて格好悪いからあまり言いたくはないんだけど、
桜良が他の男と楽しそうに話してるのも嫌だし、触れられるのを見るのも嫌だった。」

「触れられる．．．？」

そんな誰か男性に触れられたことなんてあっただろうか？

「禅君と手をつないでいただろ？」

私は思い当って「あっ．．．」と声を上げた。

手を繋いだっていうより、引っ張られていったと言うほうが
正解なのではないかと思うけど．．．
それにもともと禅ちゃんは誰に対してもスキンシップが多かったし
そういうものだと気にしたことがなかった。
私にとっては禅ちゃんは心許せる友達で男の人として見ていなかったから、
竜海さんがそんな風に思っていたなんて夢にも思わなかった。

「あの...まさか竜海さんがそんな風に思ってただなんて思わなくて、、。
嫌な思いさせてごめんなさい」

別に今は夫婦でも恋人同士でもないのだから、謝る必要なんてないのだけれど
あまりにも竜海さんが
いじけたような表情をするから
私が悪いような気がしてきて思わず謝罪してしまう。