Restart〜二度目の恋もきみと

それから、食事を終えて
車で訪れた秘密の場所は、公園だった。

でも、私たちにとってはただの公園ではない。

ここは竜海さんが私に告白してくれた場所で
私たちが付き合った場所だ。

今は四月であの時と同じように、公園は
桜目当ての花見客で賑わっていた。

「ここに来るのは久しぶりですね」

私は桜並木を竜海さんと歩きながら呟いた。

「去年はちょうど仕事が忙しくて行けなかったからね」

「ここへ来るとあの時の幸せな気持ちを思い出します。
私に生まれて初めての彼氏ができました」

「俺もあの時のこと、まるで昨日のことのように思い出すよ。
俺の告白に桜良は『ふえっ?!』っておかしな声を上げてたよね」

竜海さんは意地悪気に笑いかけてくる。

私はそれに「もうッ」と頬を膨らませた。