Restart〜二度目の恋もきみと

side桜良

4月1日 A.M9:00

「桜良ー-、準備、まだ?」

リビングルームの方から竜海さんの呼ぶ声が聞こえる。

「も、もうすぐです」

私はクローゼットの鏡に向かってネックレスをつけながら、返事をする。

「さっきからもうすぐって言って
かれこれ30分経ってるんだけど?」

竜海さんの少し拗ねた声が聞こえてきた。

そろそろ我慢の限界が近いに違いない。

全身鏡を見ながら、やっぱり花柄のワンピースの方が
良かったかな?と思ったが、これ以上待たせたら
完全に拗ねてしまって宥めるのが大変そうだ。

私は着替えるのを諦めて
新調した白のワンピースで
「ごめんなさい。お待たせしました」
リビングで待つ竜海さんの元へと向かった。