松谷はその写真を見ると、「あの、それは...」
明らかに動揺した様子で必死に言い訳を考えている。

「君は知らないようだから教えるけど、
この男、金曜の夜に刃物で桜良を襲ったんだ。」

俺の言葉に松谷は「えっ?!」と顔をさらに真っ青にさせて
驚いたように声を上げた。

「桜良を襲うように仕向けたのは君だね?」

「ち、違いますッ!!私はそこまでしろと言った覚えはありま..あッ」

そこまで言って松谷はまずいと言ったように手で自分の口を覆った。


「桜良に俺と君の偽の不倫現場の写真を送ったのも君だね。
そして、俺と桜良を別れさせようとあの男をつかったことも全部調べはついているんだ。
君がなぜこんなことをしたのか、言い訳は聞きたくない。
そんなことは俺にとってはどうでもいいことだ。
ただ一つ、二度と桜良を脅すような真似をしてみろ、ただでは済まさないから。」

俺の冷たい声色に松谷はただ顔面蒼白のまま聞いているだけだ。