Restart〜二度目の恋もきみと

しかし、

「痛ッ」

男が掴んでいた手首に力を入れて私は痛みに顔を歪めた。

「何を言ってるんだ?大人しく車に乗るんだ。」


「嫌ですッ。離してくださいッ」

私はなんとか掴まれている手をはがそうと
抵抗を試みるがやはり男の力には適わない。

男は車の後部座席のドアを開けると
私を押し込めようとした。

「嫌ッ!!誰かッ」

私がそう叫んだ時、誰かが男に体当たりして
私の腕を掴むと男から私を引き剥がした。

「あんた何やってんだッ!!!」

私はびっくりして見上げると隣には男を強く睨みつけた
禅ちゃんの姿があった。