Restart〜二度目の恋もきみと

「あッ、竜海っっ。お前今どこにいる?」

「はっ?今、東吾と二人で飲んでるけど..」

少し焦ったような黒木の声に俺の胸がざわつき始める。

「実は仕事で少しトラブって、桜良ちゃんを事務所に
待たせてたんだけど、戻ったら友達のお店にタクシーで行くから大丈夫ってメモを残していなくなってたんだ。」


「はっ?友達っ?」

「誰かは分からないけど、お前、桜良ちゃんから何も連絡来ていないか?」

「分かった。桜良に連絡とってみる。」

俺は電話を切ると、すぐにスマートフォンのメールボックスを開いた。

すると、桜良からの未読のメッセージが一件表示されていた。

『竜海さん、お疲れ様です。
今日、翠に誘われて禅ちゃんのお店に飲みに行くことになりました。
禅ちゃんとまた友達に戻れるチャンスだと思うので
頑張ってみようと思います。
少し飲んだら、翠とタクシーで帰るので心配しないでください。』

ここに来るまでの途中、急いでいたから
桜良からメールが来たことに気づかなかったのだ。