Restart〜二度目の恋もきみと

「いや、まだそこまでは..。
だけど、仲直りの期間というかなんというか..」

竜海さんは私とやり直したいと言ってくれたがまだ再婚するとか、具体的なことは話し合っていない。

「でも、また一緒に暮らし始めたんでしょ?」

禅ちゃんは愕然とした様子で問いかけてきた。

「あ、うん。そうだけど...」

私はなんだかいつもと違う禅ちゃんの様子に
言葉を濁らせながら言った。

私の言葉の後、二人の間に長い沈黙が続く。

禅ちゃん、どうしたんだろう?

私の言い方が少し悪かったかな..?


深刻な表情で黙って佇む禅ちゃんに私はどうしてよいか分からず、「あの、、禅ちゃん?別に会わないって言ってるわけじゃ」ともう一度、諭すように口を開いた。

「嫌だよ..桜良ちゃん...」

しかし、禅ちゃんは私の言葉を遮るように
苦しげに言葉を溢した。

「えっ...?」

「皆藤さんのところになんて行かないでよ..」

苦しそうな表情で訴えかけてくる禅ちゃんに私は
「いきなり何を言っているの...?」
しどろもどろで答える。