Restart〜二度目の恋もきみと

そんな俺に桜良は竜海の頭を優しく撫でながら
「私だって早く竜海さんに触れてほしいんです..
でも、もしお母さんに声を聴かれたら恥ずかしいから..
だから、竜海さんの家に行くまで我慢して下さい。
帰ったら竜海さんの好きにしていいですから」
諭すように囁いた。

そんなこと言われたら逆効果なんだけど..。
あの時、桜良のお義母さんのご飯の誘いを断っておけばよかったと後悔する。


俺は桜良の上で突っ伏しながら
己の欲望と必死に戦う。

「おーい、竜海さん?」

桜良が可愛い声で突っ伏したままの俺を呼ぶ。

その声ですら、俺の欲望を掻き立てることを
桜良は知らない。

「おーい?拗ねちゃったかな?」

竜海の背中をポンポンと軽く叩きながら
尚も呼び続ける桜良に竜海はストップというように起き上がった。

「桜良、それ以上俺の名前呼ばないで」

真っ赤に熱くなった顔を右手で隠しながら
NOを突き付ける俺に桜良は首を傾げた。