Restart〜二度目の恋もきみと

「大丈夫。」

本当は大丈夫じゃないけど..
今すぐ押し倒してしまいたいくらいだ。

「桜良?キスしてもいい?」

俺はそう囁きながら桜良の
目と鼻の距離まで顔を近づける。

「えっ?今ですか?!」

桜良は驚きの表情で竜海を見つめる。

「うん。今すぐしたい..嫌?」

俺の問いに桜良は頬を赤く染めて
「嫌ではないですけど...」
ごにょごにょと口ごもった。

それはOKってことだよな?


「ちょ、ちょっと待ってください!
その前に竜海さんに一つ聞きたいことがっ」

桜良はそう言ってすんでのところで俺の胸を押して
止めた。

「聞きたいこと?」

お預けをくらわされた俺は
少し不服そうに問う。



「はい...」

桜良はそっとベットから立ち上がると
机の引き出しを開けて一枚の封筒を取り出した。

「これなんですけど...」

桜良は浮かない表情で俺の前にその封筒を差し出した。

俺はその封筒を受け取ると「開けてもいいの?」と桜良に確認する。

桜良は緊張した面持ちでこくりと頷いた。