Restart〜二度目の恋もきみと

“皆藤竜海と別れろ”

その文面に俺は驚愕する。

「このメールが届いたから俺の誘いを断っていたのか?」

桜良はすまなそうにコクリと頷いた。

「すみません。竜海さんに危害が加わると思って...」

その言葉に俺は小さく息を吐いた。
そして桜良の小さな体をそっと抱き締めた。

ばかだな..
人一倍こわがりのくせに、
俺を守ろうだなんて...

「桜良はそんな心配しなくていい。
俺は小さな頃から格闘技習ってたから
そんな奴にやられるほど、やわじゃない。
それより、桜良に何かあるほうが心配だ。」

やはり桜良のストーカーという線が妥当だろうか...。
しかし、警察に被害届を出したところでこの程度では
動いてくれないだろう。

「その届いたメール転送してくれる?
アドレスから個人を特定するのはすぐには難しいかもしれないけど
知り合いに弁護士がいるから相談してみるよ。」

桜良はコクリと頷くと
俺の携帯に送られたメールを転送した。