Flower black ~Side Story~





「でもこの時間にこの辺女の子1人で歩くのは危ないよ。一緒に帰る人とか……迎えに来てくれる人は?」


「……いないです」



予備校には友達もいないし、親も共働きで帰りが遅いから迎えには来てくれない。


予備校から家への帰り道も、さっき通ったあの繁華街を通るしかない。



「いないのかぁ……そっか……うーん……」


「?」



なんか考え込んでる?



「……よし!君がよかったらでいいんだけどさ、俺が予備校から家の近くまで送っていくよ!」


「え……」