Flower black ~Side Story~





……昴の字だ……



「憂羽さん、大丈夫?」


「……大丈夫……」



カサっと封筒を開くと丁寧で綺麗な昴の文字が並んでいた。



"憂羽へ

最近、予備校へ迎えに行けなくてごめん。
気軽に会うこともできなくてごめん。

俺がいつ憂羽の前から消えるか分からないから、
なにも言えずに消えたくないから手紙を書くことにした。

この手紙を読む時、俺は隣にいないかもしれないし、
憂羽がどんな気持ちでいるかは分からないけど、読んでくれたら嬉しいです。