「……昴さんのことは知りたいと思ってます。……全部」 ……そう思うことはおかしいことかな。 でも予備校の子達が知っていて、私が知らないことがあるのが、すごく嫌だ。 「……俺のこと全部話すと長くなるけどいい? 俺も自分のことは憂羽に話したい」 いつもより真剣な顔にドキッとする。 「……はい」 「ちょっと、ここ座ろう」 そして私たちは通りがかった公園の椅子に座った。