と、人体模型は急にみなみの腕を掴みかかってきたので、振り解こうとあいつを倒した。

「持ってるフライパンで叩いて!!」

星輝はフライパンで人体模型を叩いた。悶絶しながらうづくまる。どうやら鼻にあたったようで鼻血を垂らしてもがいていた。

「うぅっ、ごめんなさい!!」

みなみは謝って今の隙にと、家庭室を出ていった。慌てて逃げたせいでつまづいた。星輝との仲を壊すためだと言った、あざとい自分の考えが蘇る。

「やっぱり、ごめんなさい!!」

申し訳程度に横にパイを置いて走って逃げた。