先輩(男)×2がベッタリすぎて困ります!!

次の日学校へ行くと、春香が声を潜めて話しかけてきた。



「昨日はごめんね。あのあと大丈夫だった?」


「全然大丈夫じゃないよ〜。二人してずっと着いてくるし、バイト先バレたら困るから一旦家帰ったもん。おかげで遅刻しそうになったし……」


「それは大変だったね。ほんとは助けたかったんだけど、あの雰囲気じゃあね」


「わからなくもないけど逃げなくてもいいじゃん〜」



春香はごめん、ごめんと悪びれもせずに言う。



「あの二人のことだしバイトのことバレたらきっとすぐ広まっちゃうだろうし。地味子が調子乗んなって言われちゃう〜」



あたしは机に突っ伏して足をばたつかせた。



「それは絶対ない。むしろ広まったら愛依目当てで来るお客さん増えると思う」


「冷やかしに?」



なんてあたしが言うと春香はやれやれと言わんばかりにため息をついた。



「これだから無自覚は……」



なんて言ってるけど、あたしが地味なことくらい自覚してるもん。



「まぁ、狼が増えたら大変だしまだこのままでいいか」


「狼? 春香、何の話してるの?」



唐突な狼という単語にあたしはついていけない。



「愛依の姿がバレたら狼くんたちに食べられちゃうよって話」



ますますわからずあたしは首をかしげた。


あたしと狼の接点どこ?



「……本当は愛依が可愛いってこと見せびらかしたいんだけどね……」


「なんか言った?」


「なんでもない。とりあえず一番愛依に近い狼くん達にはバレないようにしないとね」


「は、はぁ」


春香の話はときどきよくわからない。


そうこうしているうちに授業開始を知らせるチャイムが鳴った。