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踊り場で/アポイント





”バンザーイ!バンザーイ!”


マユリの胸の内では万歳三唱が止まらなかった…






ワイワイ、ガヤガヤ…


サイペ授業は時間ちょうどで終了し、教室内の静寂も終了した


いつもの騒がしくも活気のあるみんなの声は、早くもあちこちで行き交っている






マユリとヒサシはお面を外し、素顔で目線を交わした


”さすがに素顔になると、急に照れるよ。でもここは、逃げちゃだめ。私から彼に近づかなきゃ”


マユリは既に友人数人と談笑している彼を横目でチェックしながら、”仕掛け”を済ませ、ゆっくりと教室の外へ歩いて行った


廊下に出ると、マユリにもクラスメートのアサミが話かけてきた






「よー、マユリ!どーだった?今回のサイペ…」


「うん。まあまあかな。ハハ…」


「そう…、私なんか最悪!私の大っ嫌いな男二人がぼんぼん、紙よこしやがってさ。あ~、あの授業、いいんだけどさ、返事絶対っての撤廃して欲しーよね。NG付っしょ、やっぱり。…おお、マリリン…、どうだった…?」


”アサミはマリリンに話しかけてる…。ここが唯一のタイミングよ”


マユリはここでアポイントをとる行動に出た