略奪女子ネット村

想定外の衝撃/カレのコトバ





「えーと、最初に言うか。オレ、好きになりかけてる子がいる。急にできたんだ…」


マユリは頭を金属バットで殴られるほどの衝撃を受けた


そしてその頭の中は真っ白になっていた







”なんてことなの…”


さすがにカレから排除するターゲットは、南原ねねしか目に入っていなかった


それは事実だ


まさか、ねねからカレを略奪する過程で他の排除対象者が現れるなどとは、まさしく想定外だったのだ


”終わったかな、私の計画…。でも、最後まであきらめちゃいけないよね。あと1日残ってるし…”


しかし、マユリのその決意は弱々しいものだった







「お前には、明日、例の場所でこのコトをはっきりさせるつもりだよ。今日の夜は、いつも通りやる。お前もやれ。いいな?」


「わかった…」


「何しろ明日だ。オレもしっかり確かめたいことがあるから。全部言う、そん時に。それで”そのあと”を決めよう」


二人は概ね15分ほどで話を切り上げ、カラオケボックスを出た