「バカって言うほうがバカなんだかんな〜〜!」


「いや、テスト満点だらけの仁にバカは通用しないでしょ」


「湊人の正論反対…!つーか仁には愛しの一華(いちか)ちゃんがいるだろっ!何から何までずりーんだよ!」


「……はあ…キーキーうるせぇ。猿かよ」


呆れ顔に再び溜息付きで答えれば、ヒデは「ひどくない……?」とわざとらしく泣き真似をしてくる。
うざい。無視。


すると陸が興味津々そうに割り込んできた。


「ねぇねぇ。その子、どういう子なのっ?」


「あ?……あぁ…俺のストーカーだって」


「ストーカー!?前もそんなことあったじゃん!」


陸は元々大きな目を、更に見開いて驚く。
他の奴らも同じく驚いた顔をしていた。


「仲良くしてたわけじゃなかったのか……」


仲良く…は、してねぇな……


たぶん、恐がらせた。ビクビクしてたし。
ただ人慣れしてないだけかもしんないけど、それでもこんな見た目の不良がそばにいて、何をされるかと恐くて逃げ出したかったはず。