「あっ、大丈夫です!返事は、ちゃんとわかってますので…!夕凪くんが、私のことをカメとしか思ってないことも……。ただ、伝えたかったんです……これも私の勝手な我儘ですね」


「カメコ……なんか、喋り慣れてねぇ?いつのまにそんな流暢に喋れるようになったわけ?」


「…!ふふ……夕凪くんが、そうさせたんです。夕凪くんは、やっぱりすごいです……かっこいいです」


「……っ……」


突然、夕凪くんの顔が赤くなっていく。


「見んな」


「あ、えっ……?」


「なんなのおまえ、意味わかんねぇ……」


まるで照れたように顔を隠す夕凪くん。
照れたわけじゃないと思いながらも、そのどこか可愛い彼の姿に、心臓がきゅんと音を立てていた。


「……夕凪くん…、お腹空きませんか?一華さんが、家で色々と準備してくれてるみたいなので……一緒に帰りましょう──?」


たくさん泣いた日は美味しいご飯を食べる。
そうすると、不思議と元気になれたりする。
誰かと一緒に食べれば、もっと元気になれるはずだから……────