「知ってるかもしれないけど、白胡桃でさ。なちが夕凪仁と一緒にいるところがバレて問い詰められた時…、あの子あんたが批判されるのが悔しくて、でも言葉で言い返せなくてボロ泣きしたの」


カメコは学校で俺と関わるなと言われたことに、何も言えなかったと、俺を悪く言われても言い返せなかったと文字で伝えてくれた。ただ、泣いたとは書かれてなかったのだ。


「…………」


その光景は簡単に想像できる。


なんだこれ……知らねぇんだよほんと、勘弁しろよ……


「それだけ思ってる相手になら、なちのこと話しても大丈夫だと思った……って、え…?ねぇ、ちょっと顔赤くない?」


「あ〜〜……いいから。もう話したいこと話せよ」


「……えぇっ、嘘でしょ……夕凪仁って、実はこんなピュアなの…?」


雛形は手で顔を隠そうとする俺に驚いている。が、自分の上昇する熱を抑えるのに必死な俺はそれどころじゃなかった。