「お父様、リーゼロットです」


「入りなさい」



ナーサリーを連れてお父様のいる書斎へやってきた。


ゆっくりドアを開けて入るとお父様は難しそうな顔をしながら書類に目を通していた。


隣にはお父様の側近ジェフリー・ダスティンが控えている。


お父様は私に一瞥もくれずに「どうして呼び出されたかわかってるな」と問う。


私に興味など露ほどもない冷ややかな声。