伝説に散った龍Ⅲ

















隣に視線をやった。



燐も、私を見ていた。










































「言っていいよ。全部」



「…」



「私、全部受け止めるよ」



「…マジで?」



「うん。大マジ」





今度もしっかりと頷いた。



燐は、困ったような笑みを浮かべてそのまま



短くなったセブンスターの切れ端をアスファルトにこすりつける。



言いたいことがあるのだろう、ということは、彼の纏う雰囲気に察しがついていた。



きっと、それを敢えて口にはしないだろうということも。



だから、初めからあまり期待はしていなかった。



…だけど。















































どうしようもなく膨れ上がった懐かしさが



うまい具合に、彼の肩の力を抜いてくれたようだった。



















































































「───ごめん」



「…」



「ごめんね、エンちゃん」



「…」



「助けられなくて、ごめん」