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「フーム?この先は騎士団の
練習場ですし、騎兵隊やSP
射撃場とかですし、
女の子の来る場所では
ありません
まさかスパイ?」
カールは腑に落ちない!



「いや未だ18か19だった。
スパイの雰囲気では無かった。
目も鋭さは無く
・・・愛くるしいって言うか・・
コホン
ポッ♡
カ、カワイイって言うか」


カールは ヤレヤレ


「スパイでは無いかもだが足が
早くてなぁ
あれは日常走って鍛えて
おる、すばしっこさだ猿のように
いやイノシシか!!」
それを聞いたカールは

「まあ、私も家の妹に、いつも
走り込みを欠かさないように
言っております。
いざと言うとき、逃げるが勝ち
でありますから。」

じーっとカールを見るリアは

「カール、妹もいるのか?
あのすばしっこい娘の家族も
そう躾られて来たのであろうか?
早いなんてもんじゃない、崖まで
ヒャンヒャン登る勢いだ!!」


「え、あ、御意、」
妹もいるのか?と言われたら
逆に妹しかいないと言えなかった。

なーんか悪い事をしたかの
ような気になり
カールはリアの前に立膝を付き
頭を下げた。





ドカドカドカ勇ましい足音が響く!
「いいか!リア殿下の御命令だ!!
遠慮なく探せ!!」


「ハッ!!」
ドカドカと勇ましく近衛兵、護衛兵
騎士団を引き連れてカールが
事務官舎へやって来た。
突然の来訪に事務長も
ビックリ

「いいか、コホン、ブラウンの
長い髪、黒い瞳、美人カワイイ系
をピックアップしたら
名前、住所、年齢を書きとめ
提出いいな!!」

全員整列「ハイッ!!(`д´)ゝ」


パパパ、パパパと隊員は散り散り
バラバラ



フローレンスは
アリサ、モナ、カリナ、ドロシー
を楽しませようとお昼休み
4人に会う為に
丸いメガネ〇-〇に細い目が
印刷されたメガネをはめて
手鏡を見てクスッ
こりゃイケる大爆笑間違いなし!

「ヨシッ!!」
と立とうとした瞬間

「動くな!そのままジッと
して、直ぐ終わります。」
と大きな掛け声が飛ぶ


ザワザワザワザワ
何事かと皆が騒ぎだした。

「エット動いちゃダメ
なんだよね。」
フローレンスは言われた通り
動かずにいた。

向こうから近衛兵が見てくる。

なにか書いてる!

何人かの女の子に色々質問
していたがフローレンスを見て
ブブックスクス
「ああ、コホン君は!問題ない!
動いていいよ。」

「ん?なんで?」
何が問題無いか分からないが
フローレンスには
関係無い事が彼の口調から
分かった。


結局総務からは2人の女子が
色々質問されて、どう見ても
彼女らは年増?

ん、んんっ"年増じゃなくて
オネエ様達は何事かとアタフタ


明日朝、城の会議室A館に
来るように呼ばれた。

A館は特別な取り決めを
する時使われる会議室だ
そのA館が使われる事で
色々な噂が飛んだ。

1番噂高かったのはお妃選び
民間から遂にお妃様が出ると
そりゃあもう大騒ぎ

フローレンスは何も気にする
事無くモナ、カリナ
アリサ、ドロシーの元へと
駆け付けた。


食堂にはモナとドロシーが先に来て
座って待っていた。
「アレ⁉️アリサとカリナは?」
2人がいない事にフローレンスは
回りをキョロキョロ


青い目をしたドロシーが

「なんかね、カール様が
女の子を探してるらしいの
まだ貿易事務と法務事務は
今からじゃないの?」

「そうそう。」
ブラウンの瞳のモナも
相づちを打つ。

2人は目の色が違うと言われ解放
されたらしい。

「え、」
ビックリするフローレンス
「カール様って騎士団隊長の?」

2人はウンウンと頷いた。

フローレンスはまさかまさかの
兄様が指揮を取ってる事が
オドロキ!!

「やだァ!フローレンス
カール様の事良く知ってるじゃない!!
男の人に疎い癖に
カッコイイ男性はロックオン
なんだ〜」


「え、あ、違・・!
そんなんじゃなくてまいったな
(^。^;)」
めんどくさいからそれでイイかー

「いいから、いいから
私達グラタン頼んだの
フローレンスは何頼む?

お妃候補から私達三人は
スッパ抜けちゃったね、
いっぱーい食うぞヤケだ」

モナは不満気味に叫ぶ

「いや、リア殿下じゃなくて
カール様の嫁選びって
噂もあるわよ。」
モナがグラタンを取りに
立ちながら言う。

「え、は?兄様、
いやカール様の?嫁選び?」
フローレンスはビックリ


「まあまあ、フローレンス
どっちにしろ殿下か、騎士団長
様の嫁に私達はなれないって
事ね。
失礼しちゃう。
カリナとアリサが来たら
聞いてみよーよ。」


「えへへ;ヘ私は、
・・どーでも、いいかなぁ」

ポリポリと頬を書く。

「ほらフローレンス何食べるの?
早くしないと
昼休みおわっちゃうぞー」

大きく手招きするモナの方へ
フローレンスは小走りに急ぐ。

「ああ、うん行く行く!
私チキンカツと
コーンスープたーべよっと!」


そうバタバタしている所へ
アリサとカリナが合流
「あ、いいナー
私も、🥪サンドイッチと
ポタージュ」
「私、🍔ハンバーガーと
オニオンスープ」


4人でテーブルに付きワイワイ
「カリナ、アリサ
あなた達呼ばれた?」

ドロシーが新ジャガのホクホク
グラタンのチーズを伸ばし
ながら聞いた。

2人は首を振り
「まさかァ、直ぐ出て来れたわ!」

「そうそう私も直ぐ出れた。
なんかね、メイドさんも
出入りの業者さんも
厨房も秘書さんなんかも
全員調べてるみたいよ。

スパイ容疑者探しって
噂もあるわよ、コワ」
アリサもデカイ口を開けアーングリ
ハンバーガをパックリウメーェ

カリナもお腹空いていたのか
サンドイッチから飛び出した
チーズをズルズルズルウメー

「スパイ容疑」
.。oOだから兄様が指揮を取って
いるのか~ちょっと納得

大好きな兄様の嫁探しでは
無いと思うとなんか安心した。
兄様をお嫁さんに取られるのは
ヤッパ嫌だった。

フローレンスは急に元気
なりデカイ、チキンカツに
ソースを垂らしガブガブ
噛み付いた。可也腹が空いて
いたのかニコニコ
ウマー

しょんぼりしていたフローレンス
が元気バリバリになったのを見て
3人は顔を見合わせた。

「ヤダ、やっぱり
フローレンスはカール様
狙い?」
ドロシーが冷やかすように
怪しい目を向けてきた。

「そーなんだ知らなかった」
楽しそうにモナも冷やかして
来た。ヒュッヒュー

「フローレンス
カール様が好きなの?」
今度はアリサが呟いた。

「え、え、え〜
好きっちゃ好きかな
なんで?」

「あ、うん
聞いてみただけだよ。」
アリサは元気なくこたえた。
そんなアリサの言動がちょっと
フローレンスは気になって
しまった。


それは.。oO
アリサが、アルバイト務めから帰る22時

子猫の泣き声に足を止めた
「😿ミャーミャーミャー」
まだ生まれて1ヶ月位の
茶トラだった。


「あーすてられちゃった?」
ダンボールの中には
わずかのキャットフードが
おいてあった。

他にも兄弟がいたのかダンボール
は子猫1匹にはデカすぎた。

「良くカラスや鳥につつかれ
無かったね。
偉い偉い。」
アリサは小さい猫を抱え
頭を撫でていた。

僚に連れて帰れないし
放って置くと死んでしまう。

アリサはしきりに考えていた。

そこへ1台の高級車
が横付けされた。

バタンと響くドアから現れ
たのは縦シマシマの質の良い
スーツを着た黒い瞳で
シユッとした顔立ち

「カ、カール様?」
アリサが漏らした声にカールは
気づかず問いかける

「どうしました?」
アリサに向けられた微笑みは
いかつい騎士団長ではなく
優しい顔立ちをした
カール アンダーソン
だった。


「え、え、あの~
子猫が捨てられてて
連れて帰れもしないので・・」


「どうれ」
カールはかがみ込み
アリサから子猫を
受け取ると

「フッカワイイな。
田舎を思いだすよ。」
そう呟いた。

「じゃあ、この猫は
私の知り合いの猫好きに
頼んでみよう。
心配ですか?」

カールは紳士的にアリサに
問いかけた。
カールはアリサが城で働いて
いることなど知らない様子だ。

「いえ、ありがとうございます。」

「心配しなくても大丈夫
私の知り合いは
長年飼っていた猫が虹の橋
に行ってしまったばかりで
落ち込んでいるから
慰めにもなるよ。
この車もソコに持って行く所だから」


「え?・・・お帰りはどうされるの
ですか?」

するとカールはブルンブルンと
拳をにぎった。

「ああ、バイクでお帰りですか?」


「アハハハハ
そんな高級な物じゃないよ
ママチャリだよ」

そう言ってカールは又車に
乗って猫と去って行った。

「ママ ・・ チャリ?」

そんな冗談も言うのかとアリサは
笑った。!

その日からアリサは
カールの人柄にも惚れて
しまった。

「でもフローレンスが相手
じゃ・・無理だわ
可愛らしいし、優しいし
しかも私の秘密を知っている。
諦めるしかないわ。」

アリサはフローレンスを
元気なく見つめた。

しかしアリサはカールが冗談では
無く本当にママチャリで帰った事を
全く知らない。


スイー🚲..