🐓34

フローレンスは総務課から殿下付き
のメイドに変わった事を仲良しに報告

アリサやモナ、ドロシー、カリナ
は「何で?急に?」
と聞いてきたが父、モーリス、アンダーソンが子爵で王室から手が足りないと頼まれて断れ無かったと嘘の説明をした。

4人は首を傾げながらも納得
「一年すれば又総務課にもどって
バリバリ仕事をするつもりよ」
と言った。


「仕事する塔は違うけど
休みには会おうね🤍」
と約束した。

次の日



「こちらですフローレンス様」

何故か清掃部にいたミシェルさんが
似合わないメイド服を着て
フローレンスを引き連れて歩く!
髪はビシッとお団子くくり皺ひとつ
ないエプロンベージュ色の
メイド服、襟はビシッとしまって
何故かフローレンス様と呼ぶ

(´-ε-`)??何で


「あのぉミシェルさん
様付けは違うのでは?ミシェルさんは私の上司のはずでは?
それに私、殿下とは付き合いません。」



「・・・」

(´,,-ㅿ-,,`)フゥ-
ミシェルは軽い溜息を吐くと
「そう、ではフローレンス
がんばりましょう。」
と言った。


「が、んばる?な、何を・・」


「勿論、お給料が
発生するのですから
その分働かないと・・・」

「あーああそうですね‼️
勿論です。で
いくらぐらい?」


「多分総務課のお給料よりは
パーッと跳ね上がりますよ
なんせ殿下付きのメイドですから」


ワ ━(⊙ꇴ⊙)━ オ…💸💰

なんか分からないけどフローレンス
は大喜び!
キャピキャピしたメイド服では無く
紺色に白のレースの襟、膝下までの
フレアなスカート

まあエプロンはフリフリ
王族付きのメイドはこの服だ
一般メイドは黒の膝下までの
よく雑誌で見るようなメイド服
「可愛い、いーなぁ」
そんな羨ましがっていると

「フローレンス早く着替えて
ご挨拶に行きましょう」
とミシェルさんが言った。

「へ?ご挨拶?」
超マヌケな顔をしてフローレンスが
ミシェルの顔を見る。



「そうです、王族の中で跡継ぎ様
つまりリア殿下付きのメイドです
殿下直々に花嫁修業にとフローレンスをお迎えくださったのですよ

その事がどう言う事かご理解下さい
王や王族の皆々様にご挨拶申し上げるのです。」

人差し指を立てチョンチョンと振りながら
ミシェルさんは殿下付きのメイドは
特別なのだと話してくれた。

「へー、ミシェルさん
清掃部だったのにメイドの
心得もご存知なんですね
凄い‼️」



「ま、まあね、長年生きてるから
色々経験してますからね
ま、任せて!フローレンス」

フローレンスはそれから可愛い方じゃなくイマイチのメイド服に着替えてミシェルの後を着いて歩きだした。

ミシェルは思っていた。
王の待っ部屋へ行く事は、リアの
嫁候補として、つまり王族へと足を踏み入れる事、天真爛漫なフローレンスが果たして務まるのだろうか?

いや、4魔女に足を治してもらった
条件のはフローレンスを護る為
なのだ
ミシェルの、これから先の短い人生を彼女と生きる事を決めた。

ミシェルにとって最後の主は
どんな縁があったのか
フローレンスと決めてしまった。

「弱音を吐いているのは私か・・」
フローレンスの足音を聞きながら
ミシェルは呟いた。



フローレンスはキョロキョロ
しばらくすると周りの風景が変わった。
煌びやかな宮殿が現れテレビでしか見たことがない兵隊さんが2人
入口に立っていた。

「ウワッカッコイイ」
ビシッとも動かない彼等をチマチマ
と覗き見る。

「へ〜城の奥ってこうなっているのか!」

フローレンスは興味津々

ミシェルがワイヤレスピンマイク
で「ミシェルです。」
と言うと長い鉄格子の門がガラガラ
と大層な音を立てて開いた。

「いいですか!
これから先は裏手にある裏門
から出入りします。
今日はリア殿下が初めての日だけは表門から迎えたいとおっしゃるので殿下の意志を尊重した迄です。」


「はぁ、そう(無関心)
なんですねヘエー」
なんの意味も、分からなそうなので

「殿下はフローレンス様が
初めて王宮にはいられるので
その1歩を裏門じゃなくて
表門からお迎えされたのです。
普通王室仕えのメイドとはいえ
表門からは入れませんよ!
リア殿下の思いの深さがわかります。」
と教えたが・・・


フローレンスはビクッと
体を震わせると
「ヤバヤバ、ミシェルさん裏門から
入りましょう。
私は仕事に来たのですから
皆々様に誤解されては
ヤバ、あらぬ噂が経てば
私責任持てませんから・・」

そう言って踵を返した時一台の
ピカピカキンキラの超高級車が
止まった。

「ミシェル、」

そう叫んだのはブラウンの髪を
短く切ったロレンツオだった。


ぶったまげたミシェルは目を大きく
開いて、あ!!ヤバ
「ロレンツオ殿下
お久しゅうございます。」
と頭を下げた。

そんな久しぶりでは無いのだが
ロレンツオの記憶はフローレンスに
関わるところをカットされている
どこから何処までカットされているか本人にしか分からない。
とりま、ここから始めるしかない!



「久しぶりだな、元気だったか?
お!今度はメイドに部署異動か?
ミシェルも歳なのに頑張るなぁ」


ホホホ
「はい、老いぼれながら
ぼちぼちやっております。」


「...ん」


頭を下げたままのフローレンスに
ロレンツオは目をやると


「・・・頭をあげよ!」
とフローレンスに声をかけた。

神のイタズラか
フローレンスが顔を上げると
ロレンツオは目を輝かせた
探していたものを見つたけたような
高揚感さえ感じていた。


そんなロレンツオの姿を目にして
ヤバいと思ったミシェルは
「あのー、殿下コチラはフローレンスと申します。
リア殿下が是非にと殿下付きの
メイドとしてお抱えあそばしまして本日からリア殿下にお勤め致します。
殿下のお気に入りで・・」

と先手を打った。
又、ロレンツオ殿下に目を付けられ
たら元もこうも無い!

「 リア付きのメイド・・」

そう言うと
ロレンツオを乗せた車は
敷地内へと入って行った。


「凄くカッコイイですねー」
フローレンスがそう呟いたので
ミシェルは

『(꒪⌓꒪ ).......エッ??』
4魔女と私達は・・・
まさか間違った選択をしたのか?

とミシェルが呆然と立っていると

「ミシェルさんミシェルさん」
フローレンスが呼ぶ声に我に帰った。


「あ、ぁあ、フローレンス今の、ロレンツオ殿下とリア殿下、何方が
好みかい!」

ミシェルは聞かずにはいれなかかった。

フローレンスはイタズラな目を輝かせながら

「ミシェルさんは?
ミシェルさんはどっちが好き?」
と聞かれてミシェルも答えられ無かった。

ミシェルにとって二人は大事な
人物!命を投げ出せと言われたら
惜しみなく投げ出せる。

フローレンスはどちらかを選べと
言う

「そ・・・それは」

「それは?」


咄嗟に、苦し紛れに
ミシェルは腕時計を見ると8時を
回りそうになっていた
「あ、こんな時間
急ぎましょう」
と話をにごした。

どちらが好きかと聞かれたくらいで
動揺するのはおかしい話
それはフローレンスに対して
後ろめたい
気持ちがあるからだろうか!


ココは、お忍びで遊びに来たので
あろうロレンツオ様の車もある
忍びとは言えお出迎えで何人かの
侍従達も来ているはず




「分かりました
リア殿下には私から申し上げで
起きます、裏へ参りましょう。」

ミシェルはリアから必ず
正門から迎え入れよと言われていた
が、ロレンツオが絡んでいるのだから仕方がない!


「ね、ね、ミシェルさん
明日からチャリで来ましょうヨ
なーんか来るだけで疲れちゃいます。」
と言うフローレンスの一言に

確かに‼️そう思ったが

「フローレンス殿下付きのメイド
はね、殿下が必要な時動くの
だからずっと殿下と一緒にいるのよ」


「(꒪ꇴ꒪」

「ど、どうしたの?」

フローレンスは聞いてないよw
な顔をしてミシェルを見た。

「あ、あぁあ誤解は無し‼️
別に私も居るし交代制だから
他に二人居るし大丈夫殿下と
2人っきりなんて事ないから。
寮は宮殿の中に有るから
外に出る時は行先、帰る時間
を記入して出る事になるわよ。」


「 -᷄ ω -᷅ え〜面倒!!
ヤッパ事務職に変えてもらえませんか?私、向いてませんよ!
メイドさんなんて女のコの
お仕事!」


裏門の楓の木の下でフローレンスは
タダをコネ出した!

なんせ一歩踏み込めばもう
リアの物なのだ
ミシェルも困ってしまった。


「フローレンス帰りたいなら
帰りなさい!
一歩踏み込めば契約書にサイン
したのと同じです。
でも、二度とリア殿下とは会えないし近ずきも出来ない
この国の若い女性は皆々様
リア殿下のお近付きになりたいが
なれないのです。

フローレンスあなたは
そのリア殿下に見初められた
たった1人の女性なのですよ。」



「え、帰って良いんですか!
ヤッター」


「えっ😲まさか帰る?ヤバ」

フローレンスが帰ろうとした時
ミシェルが小銭入れを投げた。

ガシャシャシャシャチャリーン💰
小銭の音に敏感なフローレンスは
踵を返し


バッ
と小銭に飛びつき領地内に入って
しまった。

パンパンとスカートの裾を払い
💰をミシェルに渡そうとニッコリ
した途端超スピードで

ガラガラガラガラー
((´(´・(´・_(´・_・(´・_・`(´・_・`)えっ
空いていた裏門がしまって行く‼️
あまりの出来事に唖然


「あーあーああ 」
ミシェルさんは残念そうにフローレンスの隣に立ち門の閉まるのを
見送った。

「閉まっちゃった
この門は夕方まであきませんヨ」

フローレンスは大金はあまり見ない
しかし小金には敏感
小銭の音が何よりすき!
チャリーンチャリーン💰

金の亡者より小銭の亡者に成り下がったフローレンスは
油断してしまった。


ガックリ「wwwwヤバいってー」
フローレンスの独り言にはミシェルは耳を貸さない!
あの日全員で決めた事!
この判断は間違っていない
間違ってなるものか!

世界対戦にもなりかねない
犯罪の裏に女あり
なんて事にはならないように
しなければ…

『そう、私に皆が一任したの
だから迷ってはダメだ!!』
ミシェルは自分を納得させる。