🐝3

フローレンスは長い髪を帽子に
突っ込んでジーンズとTシャッ
黒いリュックを背負い
ホースラデDーレーン国の中心地
ど真ん中までやってきた。

ビックリしたことに山が無い
川がない、しかも山に
必テキするような
ビルがたち並んでいる。

自分が、お山の大将だった事を
思い知らされる。
街ゆく人は牛も馬もアヒルさえ
連れていない。

しかも村ではあまり見ない光景
にフローレンスは驚いた。

(((嘘おーおぉぉー)))
フローレンスは思わず叫んだ

山の老犬とは違い
洋服を着せられて気飾った犬が
沢山いる。
しかも可愛い♡

村の犬は羊を追ったり、仕事を
する大型犬が主にかわれている。

しかしここらの犬は
どれも、お高そうな服を来て
いて、小さめ

靴履いている犬もいる。

遠くまで来てしまったんだと実感
生活環がちがう。

そうビビリもあるが引き返せない。
所変われば犬変わる
犬の靴まである所だ犬の入れ歯
くらいあるだろう。

フウーツ
フローレンスは深い息を吐きながら
顔を上げ決心を強めた!!
気合いをいれる。

「ブッタマゲー、ビビってんじゃねーゾオ」
そう叫びながら空をみる。

「ここまで来たんだやるっきゃ
無いだろー‼️」


ホースラデDーレーン国の空は
高く高く清々しかった。


「さ、さあーてと!!」
今日はビジホに泊まり
明日九時お城へ向かう
兄様のいる城へ行くのは初めてで
興奮して眠れそうもない。

街中でウロウロと散策する。


街は、賑わいを見せ車の列は
押し合うように列を作る。
横断歩道は沢山の人が立っている
信号が変われば一斉に流れだす。




「殿下もう諦められては
どうですか?
こうもホースラデDーレーン国に
通われては、国への「あっ!!」」
側近の説教じみた喋りをさえぎり
バタン
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨と飛び出した

ブッブーけたたましいクラクション
が鳴り響く中ロレンツオは
駆け出した‼️

「殿下ー危ない!」
側近も後を追い、飛び出した。

ブッブーブッブーブッブー
「バッキャロー
危ねーだろ!」

「何してやがる、気をつけろー」
そんな罵声とクラクションの嵐
しかし、ロレンツオは、そんな事はお構い無し!
彼は信号の向こうで
帽子をとり髪をプルプルと揺らしているフローレンスを見つけた。

ブッブーブッブーブッブー
ビッビビビー
まだまだクラクションの嵐
と罵声は響く!

咄嗟の出来事に、

ロレンツオは立ち往生
車が並んで通れ無い
道の向こうからロレンツオは
叫んだ。

《《待っ、待ってくれー》》

その必死な叫び声に
振り向く彼女はクルクルカールの
可愛らしいあの日の彼女
ロレンツオは間違わなかった。


ふと聞こえた声にフローレンスが振り向くと

"ん?なんだー誰か呼んだか?"
みたいな顔をしたが記憶力のいい、フローレンスは直ぐに分かった。

《《あー!!貴方は》》

直ぐに彼を思い出した。
頬に両手を当てフローレンスも叫ぶ
「お怪我は良くなられたのー
《《良かったー》》」
フローレンスはブンブンと両手を
振った。

大型トラックやバスなどの車両が
繋がり信号が赤から青に変わった時
娘の姿も消えていた。

ロレンツオは呆然と立ち

沢山の車両はロレンツオの車を残し
右に右に回って行く。


道路で側近が叫ぶ
「仕方がない、スピリニッチールR国の旗を立てろ!ー早くー」

側近の叫び声に慌てて運転手が
旗をあげた。🚩


後ろから来た車は次次に停車した。

何事かと野次馬も集まりだした。
それでもロレンツオは、暫く動けず
にいた。

ロレンツオとフローレンスを挟んだ
道には大型トラックやバスなどの車両がナラナラと繋がり信号が赤から青に変わった時、2人の姿はどちらにもトラックの陰で見えなくなっていた。

信号が消え、そして
娘の姿も消えていた。

ロレンツオは突っ立つたまま
暫くうごけずにいた。
クルクルと丸く可愛らしい彼女の
目がまたまたロレンツオの
目頭に残り何時までも
微笑んでいた。

これでホースラデDーレーン国の
者とハッキリしただけ前に進んだ
のだとロレンツオは
ポジティブに考えた。

「いつか必ず私のモノに
するから、又会おう」

そう言うとロレンツオは
迎えに来た側近と一緒に車に乗って
立ち去った。

「で、殿下、無理はおやめください
危ない事ぐらいお分かりでしょう
肝がひえましたぞ
お身体になにかありましたら
どうなさるおつもりです!」

そんな車内でのゴチャゴチャな
説教も耳に入らない程興奮していた。
探している宝物だ、落ち着けるものか!!



一方フローレンスは来たバスに
とび乗り城の方へと向かった。

1度母と村から一番近い街へ来て携帯も買っていた。

何故なら公衆電話なるものは無い
と兄様から聞いていたのだ。
念願の携帯で地図を入れていた
その地図を頼りに
城の近くのピジホに一泊

フローレンスに迷いなど無かった
自分の肩には子爵家の老人たちの
残り少ない人生の未来がかかっている使命感しかないのだ。

「私が頑張らなくちゃ。」

興奮しながらも4時間はシッカリと
眠った。

九時集合なのだけど8時には城へ
着いた。

フローレンスはメイド募集ではなく
事務の募集を受けていた。
その方が事務室だけに限られ
城内をウロウロしなくて済む
兄様に会うこともないだろう。
フローレンスは子爵家を継ぐのを
考えて簿記や経済を独自で学び
それが功を奏した。


面接官の問いかけにスラスラ
と答えた、筆記試験も解けない
所はほぼ無かった。

一週間ビジホに泊まりの結果待ち
合格の連絡は個人の携帯に知らせ
がくる。



フローレンスには、直ぐ合格と
知らせがきた。

あれ?一週間と聞いていたが
もしかして人手が足りなく即戦力
狙いか?

子爵家からの推薦もあったのか?
内定していた。

勿論子爵家は大した事ない価値の
無い身分だからモチロン実力合格!
なのだろう。
まさか、誰でも良かったとか?



指定された日はやはり一週間後に
城の入口集合!

待ちに待ったその日が来た。

入口にはボチボチと人が集まり出したメイドと事務とに別れ
事務組はほとんどリクルートスーツ
フローレンスも例に盛れることなく
ビシッと決めたリクルートスーツ
髪は後ろで一括り

対してメイド組は化粧バッチリの
派手派手な服に身を包む女子が
大半

「ハイハイ、メイド組は私に
着いてきなさい!」
黒服で身を固め髪はグレースを
使っているのかツヤツヤした
背の高いイケメンな男性が現れ
そう叫んだ キャー♡♡/
当然黄色い声もあがる。

するとそのあとから、やはり
背の高い七三分けの50代男性が
現れメガネ👓をクイッと上げて
低音で言った。

「事務合格者は、
私に着いてきなさい!」

そう言われ何人もの人が
先頭に立つフローレンスの後ろに続いた。
堅物に見える上司に黄色い声は無し!!

面接の意味はほとんど無く
皆、それぞれの伯爵家、公爵家
の使用人で、事務の勉強に
出された者ばかり、3年勤めたら
それぞれのお屋敷に帰る
予定で内定していた。
みんな頭硬そうで頭良さそうだった。
『まさか私、人数合わせか?』

そうだとしても補欠だったとしても

"まぁ合格は合格だ!!"

エレベーターに乗り
広い会議室に集められ
資料を渡された。

総勢20名はいただろう
男子に混ざり女子は5人

「私アリサ宜しくね!」
ショートボブのアリサは可愛らしく
あどけなく笑いかけてきた。


え!
「えっと、私フローレンスです
宜しくお願いします。」
咄嗟にフローレンスも挨拶をする。
アリサはフローレンスと同じ
17歳だった。
その日から、アリサやモナ
カリナ、ドロシー
女の子達はほぼ同年代と言う事が
分かり、研修が終わる頃には
ワイワイと仲良くなっていた。

1ヶ月の研修期間が終わると
いよいよ部署に配属された
フローレンスは総務部

アリサは貿易事務
モナは人事事務

カリナは法務事務
ドロシーは経理事務

と五人バラバラに離された。
しかし城の裏には僚があり仕事が
終われば又五人僚でお互いの部屋
を行ったり来たり

1人一部屋1DKの部屋を
与えられている。
モナはストレートヘアで、かなりな
美人、背も170モデル体系
ドロシーはポチャ可愛い系

身長は156フローレンスと高さは
かわらない。

カリナは大人しい系のしっかり者
ヤッパリ、カリナも背が高く
お姉さん系な美人

アリサも勿論目を引く美人
ショートボブは栗色で
目が丸くスラリとしている。

城では事務の新人を見たさに
関係ない輩がウロウロ
今年は美人揃いと噂になって
いるらしかった。

メイド組にも美人はいるはず・・
僚でもメイド系と事務系は
関わらないようにと
僚も離れて建ててある。
事務系はお高くとまっていると
メイド系に嫌われているらしい。
メイド系とは代々中が悪い
と言うことだ。



「今城で、評判になってる
ようだな!」


「ハッ。
殿下なにがです?」

「しらんか?カール今年の事務の
新入社員は五人女性を入れた
五人共、頭が良くて資格をかなり
持っている。」

「ハ・・・ァそうですか
それが
評判なんですか?」

「いやそれくらい何処の会社
でもある事だ。
皆かなりな美人揃いらしいぞ
カール、私と行ってみないか?
もちろん私はお前の部下として
紛れて行く、噂の程を確かめ
たいのだ。」


「は?殿下であれば
どこぞの令嬢とも
お知り合いに
なれましょうに・・」

カールは黒い目を瞬かせながら
呆れてしまった。
殿下であるリア様は
婚姻の話もチラホラ舞い込む27歳
庶民の娘に興味あるなど
言語道断!!

カールが責任をとらされかねない。
スピリニッチールR国
のロレンツオ様の影響でも
受けたのか?

「先ず、事務室へ
行く理由がありません。
何の理由があって、
私が事務館へ
いくのですか?💢」



🦖......


「・・・友達に
会いにとか?」

「残念ですが友人は
事務室には
おりません。」




「じゃじゃあ兄弟に
会いにとか?」






🐾 🐾

「田舎におりまする。」


「んーお前なにか
考えてみろ」

リアは興味津々の様子だが
カールはビシッとお説教!
「いいですか、ハァご身分を
わきまえて頂きたい!
私は知りません。」

「頭硬いんだよ!
カール!!」

と諦める。