ストロベリーキャンドル


・・・・・

手術日当日。病室には家族と瑠奈、輝羅、琉が来てくれた。緊張と、恐怖のダブルパンチを受けている私に取ってはとっても力強い味方。

「月葉頑張って」

「うん!」みんなが勇気をくれた。ここにいる人たちは私の大事な人。正直嶺緒がここにいないことが悲しいけど、嶺緒も遠いところで頑張ってるんだよね。大丈夫元気になって嶺緒と会うんだ。約束したんだ。また会おうって。だから...

「月葉!元気になったらみんなでパーティ開こうね!」

「それに、遊園地行きたい!」

「いいね!!みんなで行こ!」

退院したら輝羅と瑠奈とたっくさん遊ぶんだ!だからその為にも…今日を乗り越えないといけない。

───コンコンガラガラ

「崎谷さん。準備が整いました。今から手術室へ移動となります」

先生と看護師さんが私の病室に入ってきてそう言った。
いよいよだ。私の心臓は新しい心臓へと生まれ変わるんだ。そして新しい人生を共に歩むんだ。

「はい」

『頑張れ!大丈夫だよ!みんなついてるから!』そうみんなから励ましの言葉をもらった。

「では移動します」といいベッドが移動した。みんな一緒に着いてきてくれた。手術室の前に着いてベットを止めるとと「ご家族ご友人の方はここまでとなります」と先生が言った。

私はみんなの顔を見た。お父さん。お母さん。お兄ちゃん。湊斗、音羽、輝羅に瑠奈そして流。みんなありがとう。

「私。頑張るね。治ったらみんないっぱい遊ぼうね」

「勿論!」

そうして私は手術室の中へと運ばれて行った。

中へ入るとよくドラマなどでみる風景が目の当たりにした。緊張して固まっていた。すると看護師さんが私の元へとやってきて優しく包み込むような笑顔をくれた。

「崎谷さん。この点滴を入れると中から麻酔薬が入り自然と眠たくなってきます。そして目が覚めたら手術が終わっている形となります。

酸素マスクと点滴を持って看護師さんはそう話す。本当によくあるドラマみたい。

「では入れさせてもらいますね」

そう言って看護師さんは私がもともとつけていた点滴と麻酔薬が入った点滴を交換し、酸素マスクを口につけた。すると自然と眠たくなり私は眠ってしまった。