ストロベリーキャンドル


「えっ!?」

ラインの通知相手を見てみるとまさかの流だった。流からラインが来るなんて滅多になかった。なんで急に?流のことだからきっとくだらないことの連絡だと思う。流ならラインの返信をしても大丈夫。ラインを開いて流から送られてきたメッセージを見る。

『瑠奈。元気?突然なんだけどさ明日会うことってできる?』

え!?流からこんなラインが来るなんて何かあったのかな?一応既読をつけてしまったから返信を入れようかなと思い返信を返した。

『なんか大事なことでもあった?』

『ちょっとついてきてほしいところがあるんだ。やましいことはないよ。ちょっと話がしたい』

話?流が私に?なんのことだろう…月葉のことではないと思う。個人的に流が月葉と連絡を取ることなんてなかったから。と言ってもいつも嶺緒がいたからなんだけどね。嶺緒を挟んで月葉と流が話すことはよく見かけていた。

一時期私は流のことが好きなのかもと思っていた時期もあった。その時期は3人で楽しそうに話しているのを見ると月葉が羨ましいと思っていた。輝羅は何も言ってこなかった。でも今考えるともしかしたら私が恋心を抱いていたのに気がついていたのかもしれない。でもそれはもう過去のこと…小学生の時の話だから…

私はもう高校生。なんならもう少ししたら高3にもなる。こうやってずっと引きこもっってられない。だったら明日流に会ってみようかな。そうして、少しずつ外に出て行かないといけないんだよね…月葉に心配かけちゃうかもしれないから…

『わかった。どこにいけばいい?』

『とりあえず昔よく遊んでいた公園に来てもらえる?』

『わかった。時間は?私はいつでも大丈夫だけど』

『13時でいい?』

『わかった。じゃあ一時にあの公園で』

明日の一時か…ちょうどいい機会だから部屋でも片付けようかな…まだ立ち直れるわけではない。だって親友が余命一年…いや正確には一年もないんだから立ち直れるわけではない。

でも、ちょうどいいこの機会をうまく利用してちょっとだけでも変われるかもしれない。前を向けるかもしれない。

「よしっ!」

覚悟を決めろ私。よし!

とりあえずゴミを片付けようかな。そんなに多くはないから部屋に置いてあるゴミ袋で足りると思う。棚の籠からビニール袋を取り出して袋を広げた。部屋にあるゴミをどんどんそのビニール袋に入れていく。

いざゴミを捨てていくとゴミの量がほとんどなかった。引きこもっていたと言ってもゴミの日にはゴミを大体出していたからほとんどない状態。

大体のゴミをビニール袋に入れ終わった。あとはいろんなところに置いてあるものを元の場所に戻せばきれいになると思う。