ストロベリーキャンドル


「じゃあバイバーイ」

みんなそれぞれ自分たちの家に入っていく。私も家に帰るか…

「月葉」

突然嶺緒に話しかけられた。

「何?」

「いや、明日から別々なの覚えてるかなーって」

「あー忘れてた」

「ったくだろうと思った」

「すみません」

本当に忘れてた!!明日朝ドアを開けて『いない!!』ってなるところだった。というかなんで私と毎朝一緒に行くって知っていたんだろう?

今日は『一緒に行こう』って言ったから一緒に行ったけど、知らないはずだよね?言ったっけ?多分忘れてるだけかな?

「じゃあそうゆうことだから。明日から別行動で」

「分かった!じゃあまた明日学校でね」

「あぁ」

そう言って嶺緒が家の方に行った。

嶺緒が家に入るのを見ていようと思った。

「月葉お前家に入れ」

「え?なんで?」

「一応男としてお前が家に入るの見といてやる」

「あ....ありがとう」

嶺緒との距離わずか5mくらいなんだけどね。

「じゃあバイバイ」

「おやすみ」

家に入ってすぐに風呂に入った。なんで嶺緒急にあんなことしたんだろう。昔、事故に遭う前もあんな感じだった。そんなことを急にしだすなんて、本能で動いてるのかな?まーとりあえず明日から瑠奈と輝羅と行こっかな。後で連絡しておこう!

翌朝…

二人と一緒に登校した。その日は私は輝羅や瑠奈。その他のクラスの子達と一緒にいた。一方嶺緒はというとずっと流といる。流やクラスの男子とずっと一緒にいた。流は嶺緒とずっと一緒にいれるのが嬉しそうだった。でも喋ったりはした。

帰りは5人で一緒に帰ったし、寄り道もした。ゲーセンでこうやってみんなと遊んだことがなかったから。昔からの仲でもこうやって遊んだことはなかった。だからすっごく楽しかった!

家に帰る時もみんな近所に家があるから本当にずっと一緒だった。

「じゃあバイバーイ!」

「バイバイ!」

「また明日ね!」

途中で3人とは右と左で分かれる。私と嶺緒は右、他の3人は左。だけどそっからはみんな家が近い。3分くらいで着く。

「今日は楽しかったぁー!!」

「そうだね!あんなに遊んだの久しぶりだったかも!!」

あんなにはしゃいだの久しぶりだった。

「じゃあバイバイ」

「あぁ」

家には誰もいないから鍵を出した。このキーケースは事故の前、嶺緒にもらったもの。

「嶺緒は?入らないの?」

「入るよ」

嶺緒も鍵を出した。

「え!?」

え!?私があげたキーケース使ってる!!

「そのキーケースって…?」

考える前に口が動いてた。

「あぁーこれ事故にあった時に持ってたらしい」

「そうだったんだ」

使ってくれていたんだ!私があげたのを…

「じゃあバイバイ」

「バイバイ」

私たちは家に入った。