今日は外出たくないから、ベッドの上でずっとゴロゴロしていた。
 部屋は薄暗く、布団を被ってるにも関わらず、足先の冷たさがこたえる。
 どうして、せっかくの休日を台無しにした時ってこんなに罪悪感半端ないんだろう。
 バイトも講義も休みで、寮の同室の子が部活でいないから、掃除や料理しようと思ってたのに。


 ――私は絶対あの人のようにはならない。
 
 小学校の授業参観で、あの人のおかしさに気づいてから。
 主役である子供達より一際目立つ格好。
 膝より上のスカートやショートパンツとか、肩や背中が見えるトップスと、ハリウッド女優が着ているような露出が激しいもの。
 またあるときは、チャイナドレス風やどっかの学校の制服のようなワンピースとフリフリ系。
 前者は担任が男性の時、後者は女性の時だ。

 周りのお父さん・お母さんは少し小綺麗系やカジュアル系が多かったから、余計目立つ。
 担任とクラスの子達、他のお母さんお父さん達から向けられる軽蔑の視線、ひそひそ声。私とあの人への。
 いつも友達や同級生のお母さんから「陽鞠(ひまり)ちゃんのお母さんはおしゃれね」「個性的な格好してるね」と言われていた。