結花は陽貴の隣で向かう形で足立が座る。
「依田さん、では、今後の勤務なんですが……」
 最初の1ヶ月は週3で、午前8時から12時の勤務。
 そして翌月からは、週5で6時から14時の勤務に
 これでも譲歩した方だ。初っ端から変則勤務だとすぐやめてしまう可能性があることを踏まえてだ。
 彼女の性格的にも、生活態度的にも規則正しい生活が必要だと悠真から言われたことから。
 土日休みだが、祝日の休みはなし。ここは他のスタッフと一緒だ。
「えー、こんなに働くのぉー! 嫌なんだけど。ねっ、野崎ちゃん、譲歩して!」
 上目遣いで結花は譲歩してほしいと言うが、野崎は顔色変えずに「お断りします。初対面の人にちゃん付けで呼ばないでください」と冷たく突き放す。
 結花は舌打ちして、こいつはだめかとため息つく。
「契約を変えるつもりはありません。社長の意向なので。あと、この服装はここで働くのに相応しくないので、後で着替えてください」
「なによ! 相応しくないって! これでいいでしょ! ふっ、こんなとこの店長だから綺麗なもの着るよゆーないんだ」
 鼻で笑いながら「ダサ」と呟く。