いよいよ待ちに待った旅行当日の午後。


 私と紺くんは、電車とバスを乗り継いで、学園長の別荘のすぐ前までやって来た。


「なんか、雪すごいですね…」


 どこを見ても雪、雪、雪。


「だね。"ちょっと"雪が多いどころじゃないね」


 私たちは別荘の中に入ろうとするけど、雪が足のすねのあたりまであって、中々動けないーーとまではいかなかった。


 なんか別荘の入り口まで、人1人分が通れるくらいの道?みたいなものが続いていた。


 …私たち以外に誰かいるのかな?もしかして、学園長?


 でも、たとえ道みたいになっていたとしても、歩きやすくはなかった。