明らかに躊躇していると、さらに初がレンゲをずいっと俺に近づける。


「さぁ!」


 うーん…まぁ、俺のために作ってくれたんだし?


 俺は意を決して大きく口を開けた。


「…ん、おいしい」


 味は、予想に反して普通においしかった。


「よかったです!星出さんに教えてもらった甲斐がありました!」


 と、満面の笑みで言う初。


 あぁ、星出に教えてもらったのか。


 そして俺はおかゆを完食して、お薬も飲んだ。


 お腹が満たされたからか、電気を消すとすぐに眠気が俺を襲った。