それから虹叶くんは紺くんをベッドまで連れて行ってくれた。
「…ありがとな、宇貝」
そう言う紺くんはさっきよりもさらにきつそうで、たびたび咳こんでもいた。
「じゃあ俺はリビングにいるから」
「はい!ありがとうございます」
と、虹叶くんはこの部屋を後にした。
私はすぐに紺くんの身の回りを整え始めた。すると、
「…初、ホントにうつるよ」
と紺くん。
「言ったじゃないですか。紺くんが元気になるまで離れないって」
私がそう言うと、紺くんは申し訳なさそうに笑った。
少し経つと、部屋のドアがガチャ、と開いた。
「初ちゃん、いろいろ買って来たよ」
そして、買い物をして来てくれた星出さんが姿を現した。
「本当にありがとうございます!助かります…」



