隣にいる星出も呆れているような様子だった。
…あれ、俺宇貝に認められてなかったのか?
いや、認められるっていうのもおかしな話なんだけど。
しばらく無言が続いた。
が、このままだとなんか変な空気になりそうだったから、俺は近くの雪で雪玉を作り、そしてすぐに宇貝の胸元に投げた。
「…っ、なん!?」
「仕返しだよ」
俺は挑発するように笑いながらそう言うと、初の腕を掴んで、一緒にすぐ近くの置物らしきものの後ろに身を潜めた。
少し顔を出して向こうの様子を見ると、宇貝も星出と一緒に隠れているようだった。
…どこにいる?
「…そこか!」
宇貝が少し顔を覗かせたのを、俺は見逃さなかった。
すぐに雪玉を投げたが、宇貝が隠れる方が早く、当たらなかった。



