「アンタなんかいなくなればいい」
ずっと親友だと思っていた秋菜にそう言われたとき、世界から音がなくなったかのように何も聞えなかった。

理由は簡単。秋菜が好きだった男の子が、教室で私に公開告白をしてきたから。

その日から私は、クラスで孤立した。秋菜が私を無視するように裏で手をまわしたらしい。

手を差し伸べてくれる人なんていないから、ひとりぼっちになった。

そんな時、あるニュースが目に留まった。

セブンオーシャンのW社長が高校をつくり、そこでは世界一の結婚を目指して男女二人部屋で寮生活を送る。

テレビの前でこのニュースを見たとき、胸が高鳴った。この企画に、惹かれてしまった。

「ここなら、1人じゃないんだ」

二人での生活なら、1人になることはない。そう思った私は、気づけば七海学園高校について調べていた。

幸い学力には自信があった私は、先生たちの反対を押し切って七海学園高校に入学した。