副神殿長の言葉に、ぽわっと胸が熱くなって、涙がにじむ。
「ああ、せっかく泣き止んだのに。俺の顔を見ろ、これで笑顔になれるんだろ?」
慌ててレイナルド様が私の前に顔を突き出した。
「ふ、ふふ、レイナルド様大丈夫です。これは嬉しいから泣いてるんです。副神殿長、ありがとうございます。そうですよね、私は何も変わってない……」
副神殿長がふっと意味深な言葉を発する。
「これからいろいろ変わるかもしれませんけどね……神殿長のせいで」
「……何か、あったんだな? 早速報告を頼む」
レイナルド様が表情を引き締め副神殿長に視線を移す。副神殿長は、私をちらりと見た。
私がいては不都合ということかな? と、部屋を出ようかとすると、レイナルド様が私の手を掴んでソファに座らせた。
「ああ、ミラは当事者だ。むしろ、報告に間違いはないか確認を頼む」
レイナルド様はなぜか私の隣に、ぴたりとくっつくように座った。
ち、近い。距離が。やっぱりどうしたんだろう? 私がいない半年間の間に何があったの?
副神殿長は、私たちの正面に腰かけた。顔からは笑顔が消え、書類を手に報告を始めた。
「王宮礼拝堂には、貴族たちが二十名ほどいました。両陛下が祭壇神像前に設置された椅子に着席し、聖女ミラが登場。祈りの姿勢をとると、巫女にも劣るひどい祈りの言葉を口にし始めました」
ひぃーっ。公開処刑だわ。私、ここにいなくちゃダメ?
逃げ出したいと思っていたら、ポンっと肩に手をのせられた。レ、レ、レイナルド様、逃げるなっていうことですか? 肩を抱くとかでなく、これ、逃がさないよってやつですよね……。
副神殿長がフォローするように口を開く。
「たぶんいつものミラさんだったと思いますよ。きっと祈りの言葉はひどくとも神に言葉は届いていたはずですが……」
「ああ、せっかく泣き止んだのに。俺の顔を見ろ、これで笑顔になれるんだろ?」
慌ててレイナルド様が私の前に顔を突き出した。
「ふ、ふふ、レイナルド様大丈夫です。これは嬉しいから泣いてるんです。副神殿長、ありがとうございます。そうですよね、私は何も変わってない……」
副神殿長がふっと意味深な言葉を発する。
「これからいろいろ変わるかもしれませんけどね……神殿長のせいで」
「……何か、あったんだな? 早速報告を頼む」
レイナルド様が表情を引き締め副神殿長に視線を移す。副神殿長は、私をちらりと見た。
私がいては不都合ということかな? と、部屋を出ようかとすると、レイナルド様が私の手を掴んでソファに座らせた。
「ああ、ミラは当事者だ。むしろ、報告に間違いはないか確認を頼む」
レイナルド様はなぜか私の隣に、ぴたりとくっつくように座った。
ち、近い。距離が。やっぱりどうしたんだろう? 私がいない半年間の間に何があったの?
副神殿長は、私たちの正面に腰かけた。顔からは笑顔が消え、書類を手に報告を始めた。
「王宮礼拝堂には、貴族たちが二十名ほどいました。両陛下が祭壇神像前に設置された椅子に着席し、聖女ミラが登場。祈りの姿勢をとると、巫女にも劣るひどい祈りの言葉を口にし始めました」
ひぃーっ。公開処刑だわ。私、ここにいなくちゃダメ?
逃げ出したいと思っていたら、ポンっと肩に手をのせられた。レ、レ、レイナルド様、逃げるなっていうことですか? 肩を抱くとかでなく、これ、逃がさないよってやつですよね……。
副神殿長がフォローするように口を開く。
「たぶんいつものミラさんだったと思いますよ。きっと祈りの言葉はひどくとも神に言葉は届いていたはずですが……」


