NGなきワル/バイオレンス長編作完全版!👉自らに過酷を課してのし上がったワルの非情とどうしようもない”ある焦がれ”…。

大打ノボルの秘められた黒い意思/運命の舞台、九州へ
ブラック&スマート!痛快な絵図⑦



「…まず最新の情報だが、今回、東龍会がマークしている相和会の行動にはかなり大きな爆弾を抱えてるってことです」

三貫野のこの第一声に、ノボルは思わず身を乗り出していた。

「おい…、その今回ってことなら、九州のケンカはいつでも収められる規模でって話じゃなかったか?オレの解釈では小競り合い程度でちょうどいいってな。だから、亜里奈を使う組み立てにした。情勢は変わったのか?」

「情勢は常に変わりますよ。秒単位で。…まあ、ここはそういった側面ではなく、相和会が今回起こし得る局面は関西との戦争に至る可能性が高いってことで…。少なくとも一触即発の状況は避けられないと、”業界全体”が見てるんです。ただこれは、積極的に絡んできてる東龍会を含め、当初から概ね想定していたと。こうなるんですわ」

「ならよう、独立系の旗手である相和会が関西と戦争を起こすかもしれないTGてことを予測しながら、東西間の問題解決の場に持って行くために必要な九州の揉め事は、敢えて小規模で誘導してたってことか?」

ノボルはますます頭が混乱してきて、眉間にシワを寄せながら、三貫野に再度問い返した。


...


「まさにその通りですよ。我々が見逃しちゃあならないのは、こと相和会となれば、向き合う相手が関西であっても、関東はスルーできないという側面です。これは今回と東西が逆でも同様になる。戦後30数年、相馬豹一という稀有なぶっ飛んだ極道の存在は、ある意味、全国組織を振り回してきたトラブルメーカーなんです。同時にですよ、東西大手どちらもよだれが出るほど傘下に入れたいと願い続けてきた、特上の獲物でもあるんです。ここはぜひ押させておいてもらいたい‥」

三貫野の両眼からは鋭い光がノボルを心の真を突いていた。

”相和会か…‼三貫野の訴えたいこととは…、今後俺たちの目指すロードには業界大手も持て余す、この一独立組織を無視できないと…。そうなるってのか?…なら、その相和会を率いる相馬豹一とは一体、どんな男だというのだ…”

大打ノボルは、一種のカルチャーショックに見舞われたのだろう。
それは、頭にインプットされている”常識”を否定しなければ理解できない壁を感じとっていたのかもしれない…。