その9
「…なら、大打んとこの主だったモン同士、コンセンサスはできたんだな?」
「うむ…。その認識でいてくれて構わない」
「だが、弟の方は大丈夫か…。何しろ、幼いころから結びつきが強いと聞いてるしな」
「椎名やタカハシらの感触からでは問題ないだろうな。要は頭の切り分けが成せた。それは然るべき事態にも、割り切る心の準備が備わったってことさ」
「まあ、兄弟のアンタがそう見定めできてるんなら、心配はないだろうが…」
「フフ…、むしろあの兄弟、弟の方が”ドライ”だぜ。ノボルはいかんせん、内面に拘束されてるきらいがあった。アレでは、時として目の前の優先すべき現実よりも、精神面に持って行かれる。我々の業界で言えば、決して長生きできないタイプになる(薄笑)」
「それは確かにあるか…。はは…、何しろ、我々の世界で一番”長生き”しそうなアンタが言うと説得力があるぜ(薄笑)」
...
「田代…、ノボルは特に早死のタイプだと思う。喘息も按配悪いようだし…」
「兄弟…、”その時期”と読んでるんだな…。ここ近々の状況を見とって…。で…、相和会のチェンジってことだな?」
「ああ…。矢島引退はガセじゃない。それも、かなり早い時期に…。無論、後は剣崎がすんなりだ。剣崎体制は県警や権力側も望んでいたようだし、いよいよ相和会はガラッと生まれ変わるんだろう…」
「なんでも関西辺りにはよう、前々から、従来の極道世界の枠からは外れるようなことを公言していたようだがな。そんでだ、関西の了解を得る腹で、更なる地盤の提供を確約してる。そうなれば、親相和会の関西連中が、剣崎の行く手を拒む動きに出る連中のけん制役になるから、周りは相和会がどんな方向に舵を切ろうと妨害はできんだろうな。剣崎の奴、一体どんな業態を目指すというのか…」
「わからん。ただ、県警や権力側の意向に近い形になるのは間違いないな。シャバに戻った建田もよう、事実上は隠居状態に入った明石田から伊豆の地盤を割譲されて、すっかり満足しちまってる。もう相和会本体との関係で、関西を含めた外野が”いじる”のは無理だろう。となれば、相和会は独自の道を好きに歩ける。フン…、相馬豹一亡き後も、我々の業界をいいように引っ掻き回してくれたわ、相和会めが…」
「…なら、大打んとこの主だったモン同士、コンセンサスはできたんだな?」
「うむ…。その認識でいてくれて構わない」
「だが、弟の方は大丈夫か…。何しろ、幼いころから結びつきが強いと聞いてるしな」
「椎名やタカハシらの感触からでは問題ないだろうな。要は頭の切り分けが成せた。それは然るべき事態にも、割り切る心の準備が備わったってことさ」
「まあ、兄弟のアンタがそう見定めできてるんなら、心配はないだろうが…」
「フフ…、むしろあの兄弟、弟の方が”ドライ”だぜ。ノボルはいかんせん、内面に拘束されてるきらいがあった。アレでは、時として目の前の優先すべき現実よりも、精神面に持って行かれる。我々の業界で言えば、決して長生きできないタイプになる(薄笑)」
「それは確かにあるか…。はは…、何しろ、我々の世界で一番”長生き”しそうなアンタが言うと説得力があるぜ(薄笑)」
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「田代…、ノボルは特に早死のタイプだと思う。喘息も按配悪いようだし…」
「兄弟…、”その時期”と読んでるんだな…。ここ近々の状況を見とって…。で…、相和会のチェンジってことだな?」
「ああ…。矢島引退はガセじゃない。それも、かなり早い時期に…。無論、後は剣崎がすんなりだ。剣崎体制は県警や権力側も望んでいたようだし、いよいよ相和会はガラッと生まれ変わるんだろう…」
「なんでも関西辺りにはよう、前々から、従来の極道世界の枠からは外れるようなことを公言していたようだがな。そんでだ、関西の了解を得る腹で、更なる地盤の提供を確約してる。そうなれば、親相和会の関西連中が、剣崎の行く手を拒む動きに出る連中のけん制役になるから、周りは相和会がどんな方向に舵を切ろうと妨害はできんだろうな。剣崎の奴、一体どんな業態を目指すというのか…」
「わからん。ただ、県警や権力側の意向に近い形になるのは間違いないな。シャバに戻った建田もよう、事実上は隠居状態に入った明石田から伊豆の地盤を割譲されて、すっかり満足しちまってる。もう相和会本体との関係で、関西を含めた外野が”いじる”のは無理だろう。となれば、相和会は独自の道を好きに歩ける。フン…、相馬豹一亡き後も、我々の業界をいいように引っ掻き回してくれたわ、相和会めが…」



