NGなきワル/バイオレンス長編作完全版!👉自らに過酷を課してのし上がったワルの非情とどうしようもない”ある焦がれ”…。

その12


「ノボルさん…、ついでと言っちゃあなんだが、もう一点いいかな?」

「おお…、この際全部頼むぜ、タカハシ」

ノボルはまだ何か諭されるのかと、単純に乗り気になっていた。

「今の話を前提にして、砂垣の、大げさに言えば一挙一動は非常に重要だと思うんですよ。これからの我々にとっては…」

”一挙一動までとなると、この時は正直、大げさなと感じたな。でも違ってた(苦笑)”


...


「…砂垣順二は確かに今、女集団とマジで敵対している。武次郎さんは、やくざとパートナーシップに付いてて何晒してんだって呆れているが、よくよくこの地域を検証・考察すると、その女集団は無視できないポテンシャル…、それも非常にデンジャラスな要素を沸々と滾らせた、それを内在させた脅威とも思えるようになってきましたよ」

「まあ、オレも随分と耳にはしたさ。この地は昔から気性の荒い女が生まれ育つ土壌だとか、言い伝えがどうとか…。だがなあ、その辺の暴走族やスケバン、不良グループの勢力争いなら、ふんふんとなるが、武次郎の指摘した通り、砂垣は仮にも将来的にはここのテリトリーでガキの落とす金を吸い上げて仕切る、やくざとのビジネスフレンドって地位に就いたんだぜ。立ち位置違いだろ、やっぱよう」

ノボルは敢えてタカハシを挑発調でカマかけを試みた。
もっとも、この時点、さすがのNGなきワルもレディースだかスケ番だか知らんが、所詮は、未成年の少女達がやれるキャパは限られてる…、やっぱ、過大評価だろ…、と言うのがノボルの正直な結論だった。

しかし…!



「まあ、普通に考えればそうですね(苦笑)。では、オレの見立てを…。まず事実として、現在、砂垣が向きあってるのは、もっぱら例の紅丸有紀という帰国子女の大女が率いてる紅組です。しかし、彼女が高校入学を機にアメリカから戻り、赤塗りとかって理念を提唱してからここ数年で、いわゆる猛る女は大量生産を見ています。で…、更なる事実だが、紅組以外にも、女性集団はすでにいくつもある。中でも南玉連合は、今や都県境最大規模に達してます」

「ああ、そうらしいな。でもよう…、タカハシ。それ、メンバーは女子高校生だろうが?」

「ええ、現役メンバーはすべては女子高生ですよ。しかし、現役を降りた後は、OGとして組織の運営をバックアップするシステムを取りこんでいるんです。しかも、元々男主体のグループだったってこともあり、当時のOB・OGもどっかと控えてます。…その南玉連合を1年前、女性集団に移行へと主導したのが、死んだ黒原と紅丸らしい…」

「!!!」

驚愕したノボルは、だらしなく口をあんぐりさせていた…。