塩キャラメルは甘くない。





翌日。


「どう、パートナーと喋れた?」


と美海ちゃん。昨日をきっかけに、私たちはすっかり仲の良い友人になっていた。


「……無理…あの人と私って本当に相性いいの…??」


行動パターンずれてそうだし、今日の朝だってなかなか起きなかったし。


むっとする私を見て、美海ちゃんはくすっと笑った。


「どうなんだろうねえ。所詮AIに選ばれたって言われたら何も言えないなって思っちゃう」


「そっか…」


デステニー。運命。


それがAIのマッチングシステムだってこと、言われなければ忘れてたかも。


「聞こえてるよ」


「ひいいっ!」


その声に、私は縮み上がった。


まさか、鷹良くん全部聞いて…??


「聞いてないよ、本当に相性いいの〜とかなんて」


「き、聞いてたんじゃん……」


「別に俺はいいよ。誰かとトレードしても」


そんな相手いればだけどね、と鷹良くん。


「大丈夫!絶対に仲良くなってみせるから!」