「ってな事があったんだけど。兄ちゃん卒業生だよね。なんかいい感じの解決案出してよ」

「帰ってきていきなり何を言い出したのかと思ったら…」

今日は大学が早かったらしい。
家に帰ると兄ちゃんはソファーでポテチの袋を片手に漫画を読んでいた。

「解決案って……。正々堂々頑張ってみたらどうだ?どうにかなると思うぞ」

「話聞いてた?3年生の先輩だよ。どうにかなるわけがないでしょ」

「他にやり方があるのか?」

「ないから聞いたんだけど」

兄ちゃんは胸を張って言った。

「じゃあ俺を信じて正々堂々戦ってみろ!」

「は?」

「ちょっとそんなゴミを見るような目で見ないで・・・、ホントなんだって!」

・・・兄ちゃんが本当だというならそうなのだろう、悔しいけど。
兄ちゃんが断言する時は、絶対そうなるときだ。

「…それで?正々堂々ってどう戦うの?」

「学Pなんだろ。だったら学校PR動画だろ!」

「え?」